「映画は夜観る者って思いこんでる奴、昼間に腰振ったこともなさそう」
はいということで今回は映画「蜘蛛の巣を払う女」の感想を綴っていきたいと思います。
こちらの映画は「ミレニアム」という小説が原作になっているのですが、ミレニアムと言えば海外では超有名なミステリー小説。
ということで、期待マックスな状態で鑑賞しました。(ちなみに原作は読んでいません。)
ではではさっそく感想を綴っていきまね。
映画「蜘蛛の巣を払う女」感想
前作に比べると守りに入っているような気がしてならない
観終わってすぐの感想はがっかりの一言でした。
というもの前作に比べてかなりマイルドになっているのがいけ好かないんですよ。
まるで登校前のJKの髪の毛みたいにサラサラサラって進む物語。そこに重みや深みは感じないというね。
でも逆を言えばテンポよく進んで気持ちいいんじゃないの?って思うかもしれませんけど、そういうわけでもないんだなこれが。
確かに展開は早いけども、それはテンポがいいわけじゃない。テンポがいいってのは抑揚があるうえで前に進んでいくことだと思うんだよね。
この映画、序盤は気にならなかったけど、中盤以降は抑揚なし。メトロノームみたいに一定のリズムでポンポン話進むわけ。
リスベットというはっきりした主人公がいるのに、心理描写がないもんだから、例えばそうだなぁ、歩いてる人の顔が見えないくらい高いビルの上からその人(主人公)を眺めてる感じ。
そんな感じがどうしても拭えなかった。こっちとしてはトイメンにいる状態で観ていたかったのに。
リスベットの全能感が逆にマイナス
これ。ほんとこれ。
リスベットいくら何でも強すぎじゃないですか?
ありとあらゆるネットワークシステムをハッキングできる。できるのはいい。できるのはいいんだけども、簡単に出来すぎ。「かわいぃかわいぃ由紀ちゃん。ママ今日時間ないから朝ごはんは、TKGでいい?いいわよね」的なノリでやっちゃってる。朝飯前とはこのこと。
ハックの次はバイクね。「え?いつそんなん覚えたの?てかアナタバイク使う機会そんなあったっけ?」
と思っちゃった。そんであの警察からの逃走シークエンス、水上走りシーンね。
いやそのスピードでアイスバーンって君ねぇ。
毎日バイクに乗っている郵便配達員でもチェーン付けなきゃスっ転ぶよ。しかもアイスバーンなんてもってのほか。ただの積雪でもチェーンつけてる上に30kmも出してないのにアンタときたら(笑)
そして最後に奴らとの格闘ね。屈強な男相手になんでも武器にしてアグレッシブに戦うじゃん。どっから出てくんのそのパワー。体つき見るかぎりじゃ(変な意味じゃない)どう考えてもそんなパワーあるように思えないんですけど・・・
というハック×バイク×格闘
もうスーパーマン越えてハイパーマンじゃん(笑)
この弱点がない感が興ざめしたとというか、どうしても応援する気にならんのよね。
はいはい次はどの手を使うんですか?って
ということでリスベットの全能感は大きな木の下の小さなマイナス点。
略して大きなマイナス点。
てことで大きなマイナス点でございましたわ。
姉妹対決で興奮するはずなのに
アバンタイトルのあの黒い服を着た姉リスベットが赤い服を着た妹から一瞬で消え去るシーン。
そしてラストは逆に妹が姉の前から、というよりこの世から一瞬で消え去るシーン。この時も姉は黒服、妹は赤服。
このopとedの仕掛けは非常に好みでした。
そこは良かったのですが、この姉妹について声を大にしていいたい。
「微塵もワクワクしねぇよ」
姉妹対決と分かった瞬間は正直興奮しましたが、終わってみれば「なんだったの?」って感じでした。
色々と言いたい事はあるけど、あえて一つに絞る。
「直接の戦闘シーンやれや」
そこが1番観たいとこじゃん。生き別れてから16年お互い思ってること山ほどあるんでしょ?ラストシーンからしたらあるよね?
ならその溜まった感情むき出しにして、女同士のバトル見せろよって。
おっとサイコパスだから感情ないじゃんってのは受け付けないぞ。だって感情あったから。飛び降りる前もそうだし、その前の拷問シーンの時も感情出してたからね。
最後に女同士のラストバトル観たかったなぁ。あんな風に終わらすなら特にさぁ。
というわけでこれはこの映画に対する最大の不満。どうしてそこもサラッとしちゃったかなって感じです。
おわり
期待していただけにがっかりでした。
しかしまぁ1部を切り取っててみるとビビットかつグラフィティかるにの描かれているシーン、ショットなどがあり、その点は高ポイントでした。でもやっぱりあの姉妹対決には納得いきませんでしたねぇ。
ということでこれにて映画「蜘蛛の巣を払う女」の感想をおわりたいと思います。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
