連日の徹夜ゲームにて最近体調がすこぶる悪いミスターカラスです。
ゲームのし過ぎにはお気をつけください。
それはそうと明日から増税ですね。
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はい。ただ運命を受け入れるのみです。それ以外言う事はありません。
では本題。今回なんですけれども、映画「アド・アストラ」の楽しみ方についてお話していこうかなと。
というのも先日ユナイテッドシネマ豊洲にて映画「アド・アストラ」を観てきたんですが、なんだかパッとしなくてですね。
ゲームによって脳細胞が死滅して、難しいものが理解できなくなったのか。それともただたんにアドアストラが○ソ映画だったのか散々考えていたのですが、一つはっきり分かったことがありましてね。
ということで今回は「アド・アストラ」の楽しみかたについてお話していこうかと思います。
※一部ネタバレがありますのでご注意ください
映画「アド・アストラ」
アド・アストラを楽しめなかった原因と解決法
まずは簡単にあらすじを。
主人公ロイの表面的な目的は「父の救出」。ある日突然何十年も死んだと思っていた父が生きているかもしれない。海王星付近で・・・
という事を聞かされたロイは「本当に父に会いたいのだろうか?」という葛藤を胸にしながら地球から約45憶キロ離れた海王星へと向かう。
という単純なストーリーでした。
前もって言いますと、この映画の評価は鑑賞中と鑑賞後では大きく異なります。鑑賞中はかなり退屈。序盤から右肩下がりに推進力を失うストーリー性にイライラ。そして終盤でのこの物語1番の見どころといっても過言ではない父との再会シーンもにもなかなか没入することなくエンドクレジット。
だがしかーし。
鑑賞後1日経って振り返ってみると、あら不思議。鑑賞中に気づかなかった奥深さとご対面し、評価はみるみるあがりました。
ではその奥深さとは一体なんなのか?何故鑑賞中はつまらなかったのか理由を書いていきたいと思います。
ずばり理由は二つ。
「ロイの孤独さの描きかたが上手くない」+「宇宙と聞いて壮大なモノを期待しすぎ」
これら二つが主な原因です。
ロイの孤独さの描き方が上手くない
1つ目のロイの心情を~ですが、これについて説明すると、中盤でロイの孤独さが全面的に映し出されるのですが、ここでグッと集中力がそがれることに。
というのも描き方が弱い。からストレートに伝わってこない・・・
いや孤独なのは分かるんだけど、それ皆思ってるよ?とね。泣いたり喚いたりと感情に訴えかけられたら「そうなのかぁ辛いなぁ」と寄り添えるからいい。
けど実際は口数少ないし、そこにあるのは鉄仮面のごとく無表情な顔のみ・・・
みたいな感じでパっとしないんですよ。
ありきたりな手法ではあるかもしれないけど、「自分以外の人間たちの幸せそうな画」を出して相対的に孤独さをみせる」みたいな事があれば違ったんじゃないかなと。
百歩譲って、心身の限界がきたら感情がなくなるというのは理解できるんですが、あそこまで動きがないとスっと入ってこないんですよ。
というわけで一つ目に理由がこれ。
そして二つ目。
「宇宙と聞いて壮大さを期待してしまった」
という完全に私の中に非があります。
インターステラーが好きすぎてですね。私の頭の中には宇宙モノ=壮大さというものが定着してしまっていたんだと思います。
それが結果的にヒューマンドラマの今作をつまらなく見せてしまっていた。
そう「アド・アストラ」はヒューマンドラマだったですよ。
ちょっと掘り下げて説明すると、
最終的に父は宇宙の塵となり、ロイはまた45憶キロかけて戻り、元妻と会う。
という着地。
いや父連れて帰んないのかい!ってね。
これが率直な感想。
45憶キロもかけて遥々探したのに、連れて帰んないんかい?
火星人にリスク負わせて、何人も人死なせてまできて、父塵になるんかい?ってね。
もう鑑賞中の自分に言いたい!
父の救出だけ意識しすぎ!!!
目的を達成することを意識しすぎなんですよ。もうこれだから、仕事脳は厄介。それでいて大して仕事出来ないんだから厄介極まりない。
もっとロイの内面に着目しなさいよ!
と。アンタ自分が辛い時、人に「自分の辛み聞いて」ってスタンスなのに、反対に人が困ってる時は自分目線すぎるアドバイスばっかするんだから。
もっとその人の背景から想像しなさいよと。
はい、映画に話を戻すと、目的達成を望むあまり、ロイの心情なんておもっくそ無視してました。
はい皆さんお察しの通りこれが解決法です。
最初からロイの心情のみに注目して観とけばよかったのさ。
父に会えた事で本当に嬉しいロイが分かります。どれだけ辛辣な言葉を投げかけられようと、無重力空間に投身自殺されようと、老いぼれた父に一目みれただけでもただただ嬉しい。
そしてそんな老いぼれ爺を見るや否や、別の想いも込み上げてきます。
そんな父みたいになりたくない・・・
もっと人と深く関わりたい・・・
ということを確信するんですよね。そして無事地球に着くと、元妻と再会。笑顔と呼ぶには程遠すぎる笑顔を見せてエンド。
と言う感じです。
結果だけみると「父の救出は失敗」そして「ロイの心理的な欠陥」も治っていません。
ですが大好な父と一瞬でも会えた喜びもありましたし、そして「自分」が本当にしたい事を知るという大きな気づきもありました。
それに前向きささえも手に入れました。
ラストシーンでは表向きには何も変わらない、人付き合いが苦手なロイが映されていますが、ロイの内面には大きな変化が起こっていたのです。
そこが今考えると、エモいなって思います。私自身人付き合いが苦手なのですごく分かるのもそうですが、「例え苦手な事でも、時間をかけてじっくり克服していこう」というひたむきさに心打たれます。
着地も
「おいおい何も変わってないじゃんかよ、父も連れてこれなかったし」から「大丈夫、焦らずいこう。苦手な人付き合いも時間をかければなんとかなる。だって自分が本当に望んでいることだろ」
となる。
すぐにはうまくいかないかもしれないけど、時間をかけてゆっくりと克服していくのも悪くないかなってなったんです。
そう考えるとラストのあのパッとしない感じもそれはそれでイイ。
リアリティあるな・・・と。
ということで「ロイの内面」だけにスポットを当てて振り返ってみたら、なかなかにエモい映画でした。
これからみるという人は宇宙に変な期待しないでロイだけに着目してみてほしいですねぇ。
ということで「アド・アストラ」を面白く観るなら「ロイだけに着目して観て!」でした。
映画「アド・アストラ」の総合得点
今回はいつものような深堀り評価はしませんでしたが、一応総合得点も書いておこうかなと。
星3.5個でしたね。
おわりに
めちゃくちゃ余談なのですが、
