観た映画を5段階で評価し、感想をお話してます。
ヒューマンドラマ

映画「蜜蜂と遠雷」感想 美しい人間たちが美しい音色を奏でるみてるこっちも美しくなっちゃう気がする物語

10月4日はなんて日だ。

「ジョーカー」と「ジョンウィック:パラベラム」と「蜜蜂と遠雷」の公開日はこの日に集結しているなんてさ!!!

ずらしてくれよ!どれから観るかめちゃくちゃ困るじゃないか!

 

まぁ一日で3つ観れば済む話なんですけど。現にというか、モンキー的映画のススメのモンキーさんは公開日に3つとも観てますしね。いつも思うけど凄いよなぁ。一日に3つも映画観て記事書くなんて・・・。しかも劇場でだよ。

 

ということで話がそれそうなので戻しますが、とりあえず一つ目観てきましたよ。

 

最初に選んだ作品は「蜜蜂と遠雷」!!!

ポスター – (C) 2019 映画「蜜蜂と遠雷」製作委員会

 

 

ジョーカーをすぐにでも観たかったんですが、友人と一緒に観る約束をしていたので観れず。残るジョンウィックと蜜蜂と遠雷を天秤にかけたら、微かに蜜蜂さんが勝ったのです。

 

ということで、公開日からちょうど一週間後の10月T・ジョイPRINCE品川にて観てきました。

19:15分からの上映。客足はというと、ガラガラでした。20~30人くらい。まぁ花金の品川ですしね。そのくらいが妥当なんじゃないでしょうか。

 

 

それでは感想の方、お話していきたいと思います。

 

映画「蜜蜂と遠雷」の感想

世界的ピアニストによる最上の演奏。演者たちの魅せ方もスゴイ!

(C) 2019 映画「蜜蜂と遠雷」製作委員会

まずはコレ。今作は天才ピアニスト達がコンクールを通して成長したり、葛藤したりする物語なんですね。

彼らには計3回の演奏があるんですが、そのどれもがもう神がかっているんですね。

それもそのはずなんと今作プロのピアニストたちに演奏を頼んでいたのです。河村尚子さん、福間洸太郎さん、金子三勇士さん、藤田真央さんという世界的に活躍されている方々。

もうそりゃ納得だわ!とね。

雷直撃ですよ。遠雷どころじゃないですよ。もう全身ビリビリ痺れた。体の髄を電流が駆け巡るほど力強いメロディにただただ圧倒された。かと思えば「ここはユートピアか?」なんて錯覚に陥るほど甘美な音色に包まれたり。

ともう素晴らしいライブ感でしたよほんと。

 

ピアニストの演奏だけじゃなくて、演者たちの演技も素晴らしかった。四者四様、色が確立されていて、色を見せる力も強くて、もう虹を見ているかのよう、いや虹の上を歩いているような気持ちになりましたね。

 

それはちょっと盛りましたが、演者の演技が素晴らしいのは本当。表情はもちろん、指の動きがあまりに音とリンクしていて最初観た時は本当に弾いているんじゃないかと思ったくらいです。

 

指だけじゃなく、スジもね。

 

もう観た人なら気になったんじゃないでしょうか?主人公の栄伝亜夜扮する松岡茉優の背中のスジが鍵盤叩くたびに動くというね。

 

まるで釣り上げられた魚の様に

 

 

 

ピクッピクッピクッピクッピクッピクゥ

 

 

 

て。いや新手のオーガ○ムかってね(笑)

 

あまりに激しくもんだから、心配過ぎて【万筋 筋太郎】に電話するとこでしたよ。

 

 

「はいこちら。スジ専門レスキュー隊の万筋 筋太郎です。 なんとそれは大変ですね。分っかりましたのクラッカー。 それではこの万筋が師匠直伝の奥義【万筋バスター】で治してさしあげまししょう。私の手にかかれば、ものの数秒で楽園の彼方へ導いてみせましょう。」

 

彼に電話していたらこんな事を抜かしていたことでしょう。

 

冗談はさておき、演技ですよ演技。背中のスジまで使うことでモノホン感増し増し。彼女だけに限らず、他の3人の演技も素晴らしかったです。

 

 

物語的にも素晴らしい!2つの見せ場。繋ぎの部分もセンスアリアリ!

ピアニストらの演奏。演者たちの魅せ方もさることながら、映画的にみても素晴らしかったです。

 

大きな見せ場が二つ。一つ目は「カデンツァのくだり」。勝ち上がった主人公4人に与えられた試練ですね。

曲の後半部分をオリジナルにアレンジして弾くという。個性の見せ場でした。ココでね一気に引き込まれる。それぞれの色を魅せられるという意味でも魅力的なシークエンスなんですが、その色の形成を描かれる、「あの人のアレがこの人に影響してこういう音色になったのかぁ!」みたいに、登場人物らの繋がり、その繋がり生む色彩変化がカデンツァの演奏時に気持ちいいくらいに伝わってくる。

それがもう堪らんっす!

 

そして二つ目は「栄伝亜夜の自己対峙」。過去のトラウマにどう立ち向かうのか?どう乗り越えるのか?という所。

ネタバレになるので詳細は伏せますが、「うんうん、それが1番だよね」と思わず言ってしまいそうになりました。

そして挑んだ最終戦。彼にはニコッと微笑まれ、観てるこっちもニコっと。ね。彼女らの関係性もさることながら、考えたら色々複雑になるけどやっぱり音楽って素晴らしいねと改めて思いました。

1つ気になったのは栄伝亜夜のセリフの少なさ。少なすぎるというほどセリフが少なかったですが、絶妙な表情の使い分け、そして演出によってカバーされていたというか、伝わってはきました。

ですが、何故あそこまで少なったのか?気になるところです。

原作ではきっと心情が言語化されているのだと思いますが。まだ原作を読んでいない私からしたら、それを一つの楽しみにできますが、原作を読んでから鑑賞した人はどうだったのでしょうね?

 

ということでまぁ引っ掛かる部分はあったのですが不満でありません。この二つの見せ場は実に素晴らしかった。

 

ドハマりです。大きな二つの波にきちんと乗ることができました。

 

それはそうとですね、つなぎの部分もよかったですねぇ。

 

栄伝と鈴鹿の連弾シーンとかね。

 

エモい。

エモすぎる~~~~~~~~。

 

俺もあんな美しい一夜を過ごしてみたい!!!

 

でもそれにはまずピアノが弾けなくては!!

あぁ神よ、何故私には才を恵んではくれなかったのか?才能さえあれば、松岡茉優とあんな素敵な夜を過ごせたに違いないのに・・・

 

と卑屈になりそうですが、彼(ら)もセンスはあったにせよ、血がにじむほどの練習をしてきたわけですからね。

素敵な夜を過ごしたいなら努力してみい!ということですよね。

まぁそれはともかくとして、今作は繋ぎの部分も兎に角おしゃれでぐぅの音も出ないという事ですよ。

(C) 2019 映画「蜜蜂と遠雷」製作委員会

↑亜夜と鈴鹿の夜の連弾ショットです。※下ネタではございません

                  

                何回観てもエモいわぁ~~~~~~!

 

 

入り方とかもすごくお洒落で邦画じゃないみたい。栄伝が螺旋階段をするする下っていって、ステージに到着し、息を整えたところでタイトルがバーンってくるとこ。センスの塊でしかない。

演奏聞きたい気はMaxだったんですけどね。あまりにも洗練されていたシーンだったから結果オーライです。

 

と言う様に、メインの2つの見せ場は、ゴリゴリに魅せてきてなおかつ、所々おシャンティなシーンも挟んでくれるという、とんでもないサービス精神で溢れかえっているような作品でした。

 

主人公らの関係性が美しすぎる

さて、話は栄伝亜夜を筆頭とする主人公ら4人にうつります。

原作を読んでいないので、内容を一切といっていいほど知らないままの鑑賞でしたが、出てくる人物、誰もが魅力的なんですよ。

ピアノの演奏が巧いというのは勿論ですが、それ以上に「心が綺麗」なんですよ。

 

あれだけの観客の前での演奏、それを短期間のうちに三度披露するという濃密なスケジュール。相当なプレッシャーがかかっているはずですが、皆さんライバルを陥れるような事はしないんですよね。

イブラヒモビッチみたいに敵を威嚇するとかそういったことは一切しない。

それどころか、ライバルを認め合うという素晴らしい精神なんですよ。

例を挙げるとまず栄伝。本番直前のアナトールとのやりとりが素敵すぎる。

一見弱点ナシのパーフェクトピアニストに見えるけど、実は自由に弾く(カデンツァ)が苦手で頭を悩ませている。そこに栄伝登場。

二人で何をするかなと思えば、まさかの栄伝がアナトールにカデンツァ部分を指導するという。それでアナトールはコツを掴み自信を取り戻すのですが、これ本番直前のことですよ。

採点に直接かかわることなのは分かっているのに、しかも栄伝からしたら、1番の強敵なのに、この行動をとれるなんて凄すぎませんか?

 

その他にも明石は裕福とは決して言えない家庭に育って、他ピアニストとは天と地と例えてもいいほど環境の違いがあるのに、それを言い訳にはしない。

むしろ「自分の演奏は生活者にしか出来ない音楽だ」と前向きに捉えている。そして他のピアニストには敵意はなく、尊敬の意を示して接している。

 

風間は純粋、純粋に心が澄んでいる気がしました。「この世界に自分一人しかいなくなってもピアノを弾く」というセリフが純粋さを表す印象的なセリフでした。

あとは演奏中、どこか天才ゆえの狂気さも見えるけど、やっぱり純粋にピアノが好きなんだなと感じさせる楽し気な表情。

勿論人を陥れるような真似はしません。

そんな感じで皆さんもの凄く「心が綺麗」な感じがしました。お互いを認め合いながら、競いあってました。

てか認めるどころか、皆で海行っちゃうっていうね(笑)

(C) 2019 映画「蜜蜂と遠雷」製作委員会

 

↑海のシーンです。

 

 

             いやぁ青春まっただ中って感じですねぇぇぇぇ!

 

本当に心が綺麗。

というか、考え方が綺麗なのかな?

皆さんピアノでは神みたいな存在ですが、一度ピアノから離れたら一人の人間であることには変わりないので。

きっと、心の中には誰にも知られないようなたくさんのゴミがたまっているのかもしれませんね。

「あいつさえいなければ」「本番当日風邪でもひけばいいのに」「本番演奏中に雷直撃したらいいのに」などといった思いが交錯しているのかも・・・

 

でも、そのゴミを他人のゴミ箱に入れようとはしない。むしろ他人のゴミ箱の中にあるゴミを拾ってあげる。

何故そんなことをするかって?

音楽は人と人と人を繋ぐためにあるから!

 

そうではないですか栄伝さん!

教えてください!

そして手取り足取り、私にピアノを教えてください!

 

冗談はさておき、そしてあそこまでライバルに優しくする理由は本人たちにしか分かりませんが、これだけは言える。

いや声を大にして言いたい。

 

 

 

実に美しい。(湯川学風)

 

 

 

美学を感じますねぇ。

 

その精神。見習いたいと思います。

 

おわりに

いやまさかここまで面白いとは思ってもみませんでしたよ。

非の打ちどころがない。

もう「ジョーカー」は観たんですが、「蜜蜂と遠雷」の方が良かったかも!

まぁ種類が全然違うのでなんとも言えませんが。パッと直感的に判断するなら「蜜蜂と遠雷の方が面白かったと思います。

あとは「ジョンウィック:パラベラム」ですねぇ。早く観たい!!!

 

ということでこれにて映画「蜜蜂と遠雷」の感想を終わります。

最後まで読んでいただいてありがとうございまシアター!

 

 

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ガタヤン
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今まで観てきた映画は累計1000タイトル以上。専業主夫をしながらオススメの映画を紹介していきます。1番好きな映画は『ジョー・ブラックをよろしく』。趣味はテニスとサッカー観戦とサウナです。質問などあれば【お問い合わせ】をご利用ください。