観た映画を5段階で評価し、感想をお話してます。
ラブストーリー

映画「愛と銃弾」の感想 前触れがないミュージカルシーン。アリ?ナシ?

これはラブロマンスなのか。それともミュージカルなのか。はたまたノワールなのか。

映画はジャンルで区切られていることが普通ですが、たまに「この映画って一体何のジャンルなんだろう」という作品があったりしますよね。

今回感想を書いていく映画「愛と銃弾」はまさにそんなジャンルに縛られない映画で様々な要素が散りばめられています。

観る人によっては愛の物語だったり、観る人によってはドンパチ映画だったり、観る人によってはミュージカル映画だったり・・・

観る人によって違うなんてなんだかおもしろいですね。

というわけで今回はハッキリとジャンル分け出来ない映画「愛の銃弾」を観た感想を書いていきます。

 

映画「愛と銃弾」の感想

入り方が独特なミュージカルシーン。ミスターカラス的にはアリよりのナシ!

事前にミュージカル要素もある作品ということは知ってはいたのですが、いざミュージカルシーンに突入すると動揺を隠せない。

それもそのはずこの「愛と銃弾」という作品。なんの前触れもなくミュージカルシーンに突入しちゃうんですよ。

例えば音楽が鳴ってから登場人物が踊りだすとか、登場人物たちのテンションが明らかに急上昇しているとか。そういう「間」に違和感を感じて「あ、始まるな!」と身構える。

そういうある種、予告的なものがこの作品には一切といっていいほどないんですよ。

だから通り雨にあった時のような不快感が生じるときもある。好みじゃないシーンが前触れなしで始まったときとか。

逆に言えば、誕生日でも何でもないのに急にプレゼント渡されるみたいにいい意味でのサプライズが起こることも。

「あ、今の入り方イイ。しかもシーン自体もいい」となる時もある。そうなったら最高です。

そういう意味では人を選ぶ作品だと思います。前触れがないから、身構えることもできない。それが上手く転ぶ時もあれば、そうでない時もある。というように他のミュージカル映画では味わえない独特の体験が出来るというのはこの作品の醍醐味ではないでしょうか。

かくゆう私はどうだったのかというと、「ナシよりのアリ」でした。いやいい時はいいんですよ。例えば序盤、棺桶の中で男が歌いだすシーンは入り方こそかなり歪だったのですが、俳優の演技力や歌唱力が良かったからか楽しめてましたし、終盤のチーロとファティマの掛け合いからジェンナーロが入ってくるシーンなんかも、三者それぞれが、立場や心境の違いを歌声で表現して「違い」を明確にしつつも、一つの歌として聞けば綺麗にまとまっていたりして、素晴らしい出来だと興奮しました。

でも終盤のチーロとロザリオの別れのシーンでは、ロザリオの背後に居るはずのない人がいたりして少し興ざめしたりと相性が合わないシーンも何箇所かありました。

というわけで総合的に判断すれば、ナシですかねぇ。好みのシーンが突拍子もなく始まる瞬間はなかなか味わえない独特の喜びがありますが、私としてはやっぱり「あ。来るぞ」と一瞬身構えて、そして足並み合わせた状態で観る方が性に合ってる気がしました。

というわけでミュージカル部分は私としてはナシでしたが、ミュージカル作品が好き。だけどもうお決まりのパターンには飽きたよって方は一見の価値ありだと思いますね。

 

一見、ただの娯楽映画に見えるが、因果応報アリのきっちりした筋書き

ではミュージカルから離れまして、物語的にはどうだったのかというと、とってつけたような強引さが目立つが、シンプルで愛を感じれる物語でした。

強引さってのは、チーロとファティマの再会です。娯楽映画だから分かってるし、監督もこれは娯楽映画ですよ~と言っているのでそれを言ったら身も蓋もない気もしますが、でもやっぱりどっかこぅ自然に出会わせようとしている感がしてしまって、自然なワケないのに(笑)

その自然にしようとしている為の不自然さがどうにも興ざめしてしまいました。

そこで興ざめしてしまいましたが物語的にはチーロとファティマが再会したからの方が断然面白い。

幼馴染そして一時は愛を誓ったもの同士の再会という既視感ありまくりではありますが、その後の展開は前半部分が活きてくるこの作品ならではの内容になっていましたし、なによりファティマを思ってのチーロの決断、行動が潔くてカッコいい。

やってることは悪なんだけど、それでも強く共感してしまう。チーロの行動原理には同じ男なら共感せざるを得ないでしょう。

悪と言えば、この作品に登場する人物皆、悪人。それも人殺しが日常的に行われるという、まぁマフィアたちですから当たり前かもしれませんが。

とにかくその悪人たちもいついかなる時も悪。ではなくて、

人殺しは避けられないんだけれど、その動機は愛する人の為。絶対的な悪ではなく善の側面も持ちあさせている人物たちがたくさんいまして、その人たちの苦渋の決断や、葛藤をみているとエモすぎて「あぁ愛っていいなぁ」と思わずにはいられなかったですね。

愛といっても異性間の愛だけでじゃなくて、「兄弟愛」や「親子愛」的なものもある。そしてその愛たちはそこらの青春映画みたいに暖かくて柔らかいものではないという。

ギスギスゴリゴリの愛。愛の隣には血が必ずといっていいほど付き添っているというもう「仁義なき愛」という感じなんですよ。

これが堪らない。やっぱり何事も代償はつきものだよねという、厳しさがきちんと再現されているので、観ていてしっくりくるんです。

というように、娯楽映画でコミカルも強めの映画なんだけど、物語的には因果応報ありのしっかりした筋書きでした。

 

おわりに

ミュージカル的にはアリよりのナシではありましたが、物語的にはとても良かったかなと思います。

それにしても、プロットは実に見事でしたね(笑)ネタバレになるので詳細は伏せますが、ファティマはマフィアの妻の素質大いにあり!(笑)

 

というわけでこれにて映画「愛と銃弾」の感想を終わります。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

 

 

 

 

 

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ガタヤン
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今まで観てきた映画は累計1000タイトル以上。専業主夫をしながらオススメの映画を紹介していきます。1番好きな映画は『ジョー・ブラックをよろしく』。趣味はテニスとサッカー観戦とサウナです。質問などあれば【お問い合わせ】をご利用ください。