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ラブストーリー

【ネタバレなし】映画「マチネの終わりに」感想 福山雅治ハマり役!?

待ちねに待った、おっと失礼。待ちに待った「マチネの終わりに」がついに公開されました。

映画を観る前に原作の小説を読み切ろうと思って、1か月ほど前から読み始めたのですが、結局半分しか読んでないまま公開日を迎えてしまいました。

我ながら達成力の低さにはびっくりしてます(笑)

 

という意味では万全の状態での鑑賞ではございませんでしたが、体調は万全だったので良しとしましょう(笑)

 

今回観に行った映画館はT・ジョイPRINCE品川!

16:05分からの上映だったのですが、客入りはまずまず。大体100人前後ぐらいですかね。「ジョーカー」がまだまだ絶好調ということですので、そちらが落ち着いたら客足が増えるのではないでしょうかね。

ということでさっそく感想を書いていきたいと思います。

 

映画「マチネの終わりに」の感想&考察

キャストのハマり方が素晴らしい! 特に福山雅治さん!

まず第一にここからお伝えしたい。

今作の主人公は二人。一人目は天才ギタリストの薪野聡史。蒔野を演じたのは福山雅治さん。

そして二人目はジャーナリストの小峰信子。演じたのは石田ゆり子さんだったのですが、二人とも異常と言えるほど役にハマっていました。

ユーモアがあって、社交的な面が目立ちつつも、どこか影がある。その影はどこまでもどこまで伸びていて先が見えないほど。しかしそれを人前では決して見せない。あくまでも自分の器の中に留めておくことに努めてながらにして、目の前の人を幸福の道へと誘う人格者の蒔野。

どこまでも一貫して真面目な小峰信子。いかなる時も道徳的、そして理性的に立ち振る舞い、苦しんでいる人々に寄り添う姿はまるでマザー・テレサの様。ろうそくの火のように温かい眼差しが印象的。薪野との恋に燃えつつも、高性能のブレーキ装置を備えている、いや勝手に作動してしまうことで、頭を抱える事が多い。

とそんな感じのお二人ですが、原作の特徴をきっちり抑えていました。過不足ない演技に脱帽、いや脱服レベルです。(ちなみにこの作品にはラブシーンはあっても、服は着たままです)

石田ゆり子さんも文句なしのレベルだったんですが、福山雅治さん。彼は文句どころか褒めちぎりたいというほどハマり役だったと思います。

それでは印象的なシーンをご紹介。

 

終盤頃のあるシーンが印象的でした。アリエナイ事実をアリエナイタイミングで知った薪野は魂が抜けたようにして台所に向かいます。

それまでの色々を思い起こしながら、沸々と込み上げる怒りの感情。沸点を大幅に超えたネガティブな感情に耐え切れなくなった薪野はまるで業火に焼かれる狼のように悲鳴を上げる。

というシーン。いかなる時も冷静な薪野が急に感情をむき出しにするとても印象的なシーンでしたが、このシーンを観て薪野役は福山さんがぴったりだなぁと思いました。というのも見事なまでに顔面歪ませてたんですよね。怒りの炎が顔の内部でグツグツしていて、あまりに激しいもんだから、顔の表面がボコボコ変形する、みたいな感じでもう迫力満点。

それでいて、普段は完璧な演奏に似合う完璧な容姿をしているという。もうこれはどう考えたって福山さんしか出来ないんじゃないかなと思いましたね。

 

まさかのサスペンス調への転調。純粋って怖いよね(笑)

ここまでキャストの素晴らしさについてお話してきましたが、物語的にはどうだったかというと、中盤頃から悟空が受け流したかめはめ波の軌道のように大きく方向転換したストーリーに戸惑いが隠せなかったんですよね。

え?これそういうお話って?

前置きでお話した通り、原作を半分くらいしか読んでない状態での鑑賞だったので、まさかあんな急展開が待ち受けているなんて思ってもみなかったんですよ。だって超がつくほどクリーンな話だったじゃないですか。いきなり肉体関係に発展することもなく、お互い胸の中で相手を想う、成熟した(人間の)青春恋愛ドラマって感じで。

と思い込んでいたから見事に裏切られましたね。

まぁ作品的には刺激があってよかったんですが、実生活であんなこと起きちゃ溜まったもんじゃないよねと。

ネタバレになるので名前は伏せますが、奴が怖すぎる。相手を想う気持ちが強い、強いのはいいんだけれど、それはやっちゃいけないっしょと。道徳的にとかもそうだけれど、そんなことしたら確実に後で自分の首を絞める事になるし、そうなった時待ち受けているのは地獄ですよ。

まぁそれを承知の上なのかどうかまでは分かりませんが、奴はやっちまった(笑)

この件に関しては愛する人がいる自分は他人事には思えなくて、考えては嫌になり、また考えては嫌になりと言う感じだったんです。綺麗じゃないでしょ。まぁそんな綺麗ではない恋や愛はこの世にありふれているし、それもまた一つの愛のカタチ、というかそうなったのはしょうがない気もしますがね。

ただ怖いよね。相手にもそうだけれど身の回りの全ての人間に(あの事を)隠した状態で、生きるのって。周りから見ても怖いし、自分でも怖いんじゃないかなと。それで幸せになれるのかなって。思っていたんだけれど奴の口から幸せって出てきたから、「あぁ他者を振り落として成立する(心の底から)幸せってのもあるんだなぁと思ったのは今作での学びでした。

というわけで色々考えさせられるシークエンスだったのですが、一つだけハッキリ言えるのは「純粋さってとてつもないパワーがある」という事。

これは前々からフワッと思っていたことですが、今作で改めて思いまして。

奴の行動を見ていたら、純粋な人って周りの目を気にしないまま、どこまでも走り抜けれる。それが人の役に立つ時も、人に害を与えることもあるけれど。とにかく前へ突き進む力は半端じゃないよねと。迷う余地からでしょうね。全て「薪野の為」というのを絶対ルールにしてるから。

自分には純粋さがないからか、奴の言動や行動を見てるとその膨大なエネルギーに怖さを感じざるを得ませんでした。

 

(マチネの)終わりに

凄く綺麗な物語だと思っていたら、ドロッとした要素もあって動揺しつつも最終的には「好き」な作品でした。

蝋燭の火がとても印象的だったなぁ。

 

時に優しく、時に激しく揺れ動く火は信子に惹かれ、奴に振り回される薪野の心境を表すのにピッタリだと思うし、

今回のテーマの一つであるテロから考えても、縁起でもないかもしれないけど、時にはテロのように人を傷つけることもあれば、傷ついたジャリーラを癒すために料理をした時の火のように、人の心を温めることもある。

というようにまさに今作にぴったりな象徴物だと思いました。

ということで今夜はアロマキャンドルに火を灯して、感傷に浸りつつ、読みかけの原作を読み切ろうと思います。

では以上を持ちまして、「マチネの終わりに」の感想を終わりたいと思います。今宵も私ミスター・カラスがお送りしました!

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!

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ガタヤン
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今まで観てきた映画は累計1000タイトル以上。専業主夫をしながらオススメの映画を紹介していきます。1番好きな映画は『ジョー・ブラックをよろしく』。趣味はテニスとサッカー観戦とサウナです。質問などあれば【お問い合わせ】をご利用ください。