観た映画を5段階で評価し、感想をお話してます。
ミステリー

【ネタバレあり】映画『七つの会議』社会人なら必ず観るべき良作!

一般公開初日の2月1日にT・ジョイPRINCE品川にて『七つの会議』を観てきました。

先月『マスカレード・ホテル』を観た際に、予告が流れてこの映画の存在を知ったのですが、予告を観る限りでは「圧倒的に面白そう!」でした。

果たして予告だけでなく本編も本当に面白いのか?

邦画をあまり観ない私はそんな思いを抱えながら、劇場に足を運んだんですが、結論を言ってしまえば超絶面白かったです。

ということで早速レビューしていきたいと思います。

※この記事にはネタバレがありますのでご注意ください!

評価

堂々の星4つでございます。

邦画では星4つを獲得したのはこれが初めな気がします。(そもそも邦画視聴数自体が少ないですが)

仲がいい友達には絶対にオススメしたくなる良作でしたね。

以下、高評価の理由を説明していきます。

 

高評価の理由はずばり、

  1. 豪華俳優たちが見せた『演技の真骨頂』がスゴイ!
  2. 人間の本質と企業(社会)の闇をエンタメ風に面白くかつ分かりやすく描いていて高まらずにはいられない!

 

以上の2点が大きくポイントを稼ぎました。

1つずつ説明していきます。

 

まず1つ目の演技の真骨頂についてですが、とにかく顔芸に魅せられましたね。

ドラマ『半沢直樹』を観たことがある人なら分かると思いますが、エンタメ性満載の顔芸に私のオモシロセンサーは反応しまくりでした。

半沢直樹にも出演している香川照之や及川光博、片岡愛之助や北大路欣也が今作でも120パーセントの全力で顔芸をしてくれました。

ありとあらゆる表情筋を駆使して、もはや顔ブッ割れるんじゃないか?と言わんばかりに動く顔。

特に良かったのは野村萬斎さん、香川照之さん、及川光博さんの3人。

その中でも及川光博さんは細かい表情がとても上手かった。

上司に目の前で怒鳴られているときのピクつく頬や、目の動きなど細かい部分を意識してる演技で『今まさにストレスを感じてる人間の体の状態』をクオリティ高く再現していました。

頬をピクつかせるのチャレンジしてみるとわかるんですが本当に難しい。

一体何度NGが出て、何回練習したのか気になりますね。

なんにせよ多大な努力が垣間見られる演技であることに間違いなありません。

 

顔芸が1番、目につきましたがそれ以外の方法でも演技の真骨頂を見せてくれた俳優陣。

続きは『感想』にて取り上げます。

 

それでは2つ目の『人間の本質と企業の闇』についてお話します。

この映画では現代における企業の闇を分かりやすく描いていました。

主人公の八角が務める中堅メーカーの東京建電。

東京建電の親会社であるゼノックス。

東京建電の下請けの会社であるトーメイテック。

この3つの会社が出てくるわけです。

3つの会社はそれぞれ「別の会社」ですが、関わる度に目に見えない(見えてる部分もある)主従関係があることに気づきます。

例えば東京建電の社長である宮野(橋爪功さん)が親会社ゼノックスの常務の梨田(鹿賀丈史さん)に一切頭が上がらないこと。

自社では誰も逆らうことは出来ない社長でも、親会社と顔を合わせると例え相手が常務だとしても、従順な犬のようになってしまう。

怖いですねぇ。

あと分かりやすかったのは、東京建電の副社長である村西(世良公則さん)とゼノックス常務の梨田でしょうか。

村西と梨田はもともと同期でした。

同期といえば同級生みたいなもんだと思いますが、今では立場は梨田の方が上。

その結果、村西は腰を低ーくして梨田に接します。同期なんだから仲良くいきましょー!なんて意思は感じとれません。

真意のほどは本人たちにしか分かりませんが、少なくとも西田からは微塵も感じ取れませんね。

こういった主従関係がはっきりと描かれていてそれに対し、違和感を感じました。

いやいやあたりまえでしょ?とお思いの方も多いかもしれません。

私もそれは理解できますし、常識と言ってもいいかもしれません。

しかし一歩引いて観てみれば、なんとなく感じる違和感。

なぜ親会社のいうことは絶対なのか?

なぜ同期同士で仲良く仕事(取引など)できないのか?

子供みたいなこと抜かすなよなんて思うかもしれませんが、子供に見せたら「なんで~?ねぇなんで?」って到底理解できないと思います。

ということはその主従関係うんぬんは所詮誰かが作った常識。

縦の関係を気にして、自分の意見も言えないこともある。理不尽と思うことに耐えなきゃいけない日もある。

それが日本の企業、いやサラリーマンに植え付けられた常識らしいですね。

映画を観終わって違和感を感じない人は多々いるでしょう。別にそれはそれでいいと思いますし、ご立派に社会に順応している優秀な人材なのかもしれません。

しかしながら私は違和感MAXでしたし、映画では違和感を感じさせるような演出になっていたと思います。

この2つの例の違和感は些細なことにすぎないかもしてませんが本作に出てきたパワハラ問題や、データ改ざん、隠蔽など会社の利益や自身の(個人)評価のために不正をすることは決して違和感ではありません。

映画の中だけの話ではなく、現実でもこういったことが浮き彫りになることは多々ありますね。

話は映画に戻りますが、本作ではバレなきゃ平気なんて余裕かましてる奴らが、バレてしまった時に見せる「人間の本質」がリアルかつ、面白く描かれていました。

傲慢、権力、威圧。そんな言葉がお似合いのお偉いさんたち。

最初は「え?痛くもかゆくもないけどね」といった具合にふんぞり返っていましたが、段々雲行きは怪しくなっていきます。

ジワジワと自分の立場が危ぶまれていく状況に、戸惑、そして怒りの表情を隠せない。

自社の社員や下請け社員には言いたい放題に罵声を浴びせ、自分がどれだけ偉いのかアピールしたところで法の前にしたらまるで小動物のような物言いになる。

という様にですね。

都落ち的エンターテイメントが超痛快。大逆転ゲームにイライラハラハラドキドキともう高ぶるのなんのってね。

 

ということで

以上の2点が映画の魅力をガツンと増していたと思います。

本当に大満足の4点です!

 

感想

誰しも頭をよぎる「働くことの正義とは!?」

誰しもは盛っているかもしれません。

しかし、社会人なら1度は思った事あるだろうし、そうでない人もニュースを観たり、ブラック企業に勤めている知り合いから話を聞いたりするなりして「社会に対して感じる違和感」について考えたことはあるんじゃないでしょうか?

私はめちゃくちゃあります。

だから最初の会議で北川が社員たちに対して「どんな手を使ってもいい。売って、売って、売り倒せ!しにもの狂いで数字上げろー!」と言ったときはですね

「は?どんな手を使ってもいいわけないだろふざけんな!」って思いました。

半分冗談かもしれないけど、冗談だとして言い過ぎだし、それを真に受けちゃう人だっているだろうし、いずれにしてもですね、語弊がありすぎる。

映画のシーンとしては◎だけど、目の前にこんな上司いたら即座に「この会社やめまーす」って中指立てながら言って帰ると思う。

そんでもって会議室のドアを出るくらいで「中指立てる価値すらねぇよ」っていってやる。

ってのは妄想癖がある私のつまらんジョークだけど、嫌悪感を抱くのは事実無根。

商売とは人が喜ぶことをしてあげたり、人が求めているものを売ったりして成り立つことだと思います。

それなのに、まったくもって要らないものを押し付けるように売ったり、顧客をだまして物を売ったりするようなことが当然のように横行している世の中。

もちろんそれら全部を一まとめにして一概に悪というのも少し違う気もします。

純度100パーセントのクリーンな方法で商売をしている企業の方がもしかしたら少ないかもしれません。

しかし法に触れるようなことは絶対に良くない。

ましてや(今作の事件は)たくさんの人の命に関わることですから。

アレはどう考えても人としてやってはいけない事です。

「そんなことして責任はとれるんですか?」と

でも彼らはやってしまった。

それは何故か!?

答えは会社のため、それか自分の為、もしくは上司に逆らえなかったから。

考え方や立場やその時の状況によって理由はそれぞれ異なるかもしれませんが大体の答えがこれらの理由でしょう。

会社の為や自分の為なら他人の命なんてお構いなし。こう捉えられても仕方ないですよね。

しかし中にはそうではない人もいた。

ハッカクさんこと八角係長だ。

彼の辞書には出世という言葉が書き記してないので、上司からの圧力に簡単にNOを告げることが出来る。

出世しなくていいという理由のほかに正義感が強いという性格もあるかもしれないが・・・

いずれにしても、立場や状況など関係なしにダメなことはダメと言えちゃうことが凄いしカッコいい。

現実世界にも彼みたく、正義感に溢れた人間が大勢いるだろう。

けれど心ではダメなことだと思っていても、パワハラ上司を目の前にするとよくない提案を受け入れてしまうなんて人はいるのではないか?

その時は深く考えてなくても(考えないようにしても)事が大きくなった後には取り返しのつかない大事態なんてことにもなりかねない。後の祭りです。

不正に関わったすべての社員が洗いざらいにされ、罰せられて、クビならまだしも起訴されてムショ送りになんてなったら取り返しのつかないことになる。

それに本作みたく社員だけでなく、関係ない人間が危険にさらされるケースだってあるかもしれない。それは冗談抜きでマジでヤバイ。

ではそうならないためにはどうしたらいいのだろうか?

それは『日本の企業全体の風潮』を変えていくことが大事だと思う。

最終的にやってしまうのは『人』。しかしその人を動かす大きな原因は『風潮』なのではないか?

例えを用いて説明するから想像してほしい。

あなたはみかんが好きだとしよう。

あなたは友達5人と遊んでいる最中だ。

ふと好きなフルーツについての話題になった。

一人が早々とリンゴと答えた。

するとそれに続き二人、三人と「えー私もー同じだねー!」と言った。

するとまさかの4人目もリンゴが好きと答えた。

あなたはなんと答えるだろうか?

ここで好きなみかんを言わずにリンゴと答えてしまう少なくないと思う(度合いにもよるとは思うが)

特にほかの国と比べ日本人は、リンゴと答える人が多いだろう。

協調や同調を大事にする人が多いからだ。

『人と同じ』ことが好き、いや正確には『人と違う』ことが嫌なのだろう。

TVなどでよく見る「LGBTをカミングアウトする」番組などいい例だろう。

何が「カミングアウト」だ。

カミングアウトってのは訳すと『心のの中を打ち明ける』って意味だぞ。

これじゃまるでハナから「LGBT」は悪いことみたいじゃないか?

そういうTVを観て悪いことだと思い込む人が増えるせいで、さらにLGBTの人が肩身が狭い思いをする。悪循環すぎる。

少し話が脱線したが、要はどんな立場であれ「ダメなことはダメ!」とハッキリ言える社会にしないといけない。

そのためには国民一人一人が「仕事の在り方」についてしっかり考えなおすべきだろう。

そうしたら根絶は出来ないが少しずつ、不正を減らすことは可能だろう。

 

 

映画を観終わってから約14時間が経過した。

おおざっぱだが社会についての思考が未だに頭の中をグルグルしている。

それだけの影響力がある映画だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ガタヤン
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今まで観てきた映画は累計1000タイトル以上。専業主夫をしながらオススメの映画を紹介していきます。1番好きな映画は『ジョー・ブラックをよろしく』。趣味はテニスとサッカー観戦とサウナです。質問などあれば【お問い合わせ】をご利用ください。